仕手株と投資顧問と急騰銘柄と
Reviewed by Toushi Komons
仕手株と投資顧問と急騰銘柄と
投資をやる人じゃなくとも聞いた事があるでしょう“仕手株”という言葉、この仕手株と投資顧問には密接な関係にあり、その関係が急騰銘柄を生み出す構図が存在します。
さっそく説明していきましょう。
仕手株と投資顧問の関係
まず仕手株とは何か、以下はWikipediaからの引用です。
仕手株
仕手株とは、仕手が利益を得るために利用する、投機的な取引の対象となりやすい株式のこと。主に、株価の安い低位株で、空売りが可能で発行株数が少なく、浮動株比率が低い銘柄がターゲットになる事が多い。仕手筋は優良企業ではなく、むしろ「賛否両論があるような銘柄」を、仕手戦を始める前にひっそりと買い集める。
または、逆に空売りができない信用銘柄を仕掛け、一方的に上げていく手法もある。この場合、空売りができない為、現物の買いに信用の買いが加わり、上昇に加速がつき一気に上げていく。上がるから買う、買うから上がる…という連鎖になる。新値が8手(新値八手十手)も入れば天井だが、まだまだ上がる可能性もある。しかしピークを打つと、ストップ安を続けるなど急落する。
仕手の手法として、理論的には売り玉を仕込んだ後に「悪材料」を流布して、下落局面で利益を得る手段(Short and distort)も成立するが一般的ではない。価値の低いを株を買い上げて、風説を流布して価格を吊り上げ利益を得る不正取引は、英語でPump and dump(「ポンプ」で吸い上げ膨らませて「どさっと」投げ売る意)と呼ばれる。
引用元:仕手 – Wikipedia
これが一般的な仕手株の意味ですが、簡単に言ってしまえば…
「安いうちに買って、高い時に売る」
これだけのことなのです。
仕手の手順としては、ターゲットとなる銘柄を選別して狙いをつけ、市場で騒がれないように静かに買いを増やし、自然なチャートを作るために売り、上昇相場に見えるようチャートを作っていきます。
あるタイミングになると一気に株価をつり上げにかかります。提灯やイナゴと呼ばれる上昇相場に相乗りする買いを誘発させ、値上がり率ランキングや出来高ランキングの上位に銘柄があがり、買いが買いを呼んで株価が急騰、その間にも振るい落としといわれる意図的に売りを出すことによって押し目を作り、更に買いを増やし続けます。
投資顧問が入手する仕手株情報の多くは「仕手筋に利益が出るように投資顧問が利用されてしまう」形になりますが、その仕手情報が早い段階であればあるほど差分が大きくなり個人投資家でもしっかりと利益を取ることができます。
仕手情報の信頼度はその投資顧問の情報収集能力、仕手筋との信頼関係といった様々な要因から形成されるため、当然規模が小さな投資顧問であればあるほど、情報の末端になっていく傾向があります。
仕手株と投資顧問と急騰銘柄を結ぶ1つの線
このように“仕手をおこない自分たちの利益をあげたい仕手筋”と“その情報を公開し、顧客からの報酬によって利益をあげたい投資顧問”の間には【急騰銘柄】という点ができあがる構図になっています。
こう見ると顧客が損をするように見えますが、投資顧問会社の顧客が離れてしまっては会社の利益を生むことができません。
もちろん詐欺行為をおこなうような投資顧問会社であれば情報料だけ顧客から根こそぎ取ってサイトを閉鎖して逃げることも考えられます。
だからこそ、金融商品取引法で規定される金融商品取引業者として金融庁に申請・登録を受けている「金商を持つ投資顧問」の助言を受けることが大前提となります。
昔は簡単に登録ができた金商も、今では基準が厳しく定められており認可を受けることが困難になっており、さらに金商登録を受けている投資顧問は金融庁の監査などが入ることで運営状況も真っ当でなければなりません。
最近登録を受けた投資顧問(金商番号が新しい)はより信頼できるものになっているでしょう。
金商は国が定めた基準をクリアしている証明になるもので、本来投資顧問は持っていて当然のものですが、無登録業者の助言行為は後を絶ちません。
どのような投資顧問を選ぶのも個人の自由ではありますが、無登録業者の助言はまったくおすすめできません。
「確実に勝てる仕手株情報がある」と勧誘するような無登録業者に情報料を渡すなんて愚の骨頂です。
痛い目をみないように、最低限金商を持つ投資顧問のなかで信頼できる情報探しをしましょう。